今日はつい先ほど読み終えた短編小説について書いてみます。
何を読んだかというと、「パッとしない子」(辻村深月 著)です。
簡単にあらすじを申し上げると、小学校の先生である松尾の教え子にはアイドルグループのスター高輪佑の弟がいた。高輪佑は小学生の頃は松尾曰く、パッとしない子であった。今度、その松尾先生の勤務している小学校に高輪佑が凱旋するー。というお話です。
松尾と高輪の間でどんなやり取りが交わされたかというのは是非手に取って読んでいただけたいのですが、私は本を読み終えてまず思ったことがあります。それは、どっちかが悪い、加害者とは言い切れず、善悪というのはその置かれた立場によって見え方が変わるのではないか、ということです。
何気ない一言が相手を深く傷つけることがあります。言った本人は本当に相手を傷つけるつもりがなかったとしたら、それは悪だと断言しきれない部分もあります。(もちろん限度はありますが)
反対にそれを言われた側としてはムッとするでしょう。そしたら相手のことを悪いと感じてしまうのも無理はないことです。私は何気ないひと言が相手を傷つけてしまったのでは?と思い、1人で意味のあるかどうか分からない反省をすることもあります。相手に謝ったら、その人は覚えてなかったということも多々ありましたし笑
ここから私が感じたことは、2つです。
まず1つは、相手のことを考慮しながら考え、話すことが大切であること。
自分がどんなに悪気なく言ったことでも、気にしてしまう人がいるかもしれません。なので、相手を理解しようとしながら、尊重して話すことを心がけたいと思います。これ、時折忘れるので、難しいんですけどね…
もう1つは、反対に自分が傷ついたとしても、その言われた言葉に対して色々な見方をするのが大切だということです。先ほども申し上げたように、自分の言ったことが相手を傷つけてしまう際、必ずしもそれが悪意のあるものとは限りません。なので、いったん言われた言葉を吟味して、別の見方があるのではないか?もしかしたら褒め言葉かもしれない、と認識し直すことで、かえって前向きな気持ちになることができるでしょう。
この本を読んで私が感じたことを簡単に書きましたが、あなたはどう思ったでしょうか。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
またいらしてください。